交通事故相談事例
自賠責無保険②
前回お話ししましたバイクの無保険ばかりでなく、まれに車検を忘れ
自賠責も切れたまま走行し事故を起こされる方もいます。こういった
無保険の車と事故に遭いおケガをされた場合はどうなるのでしょうか?
誠意のある方は、お金をかき集めてでも加害者としてしっかり賠償を
される方もいるでしょう。しかしながら傾向として、自賠責無保険車の
ユーザーにそれを求めるのは難しそうです。
そこで、加害者から賠償を受けられな…
自賠責無保険①
先日9年ぶりに自賠責保険料が値下げされるとのニュースがありました。
強制保険という位置づけから、極力収支が均衡するよう検討が加えられ
保険料の上げ下げを決めます。
強制保険と言いながら、原付バイクなどで車検の無い車両等は保険の管理が
しっかりできないと無保険で走行する恐れがあります。そして先日無保険の
バイクにぶつけられたとの相談を受けました。相談者もバイクであり、自身の
任意保険に人身傷害補償が…
事故で治療期間中の退職(解雇)②
前回の相談で、保険会社が頑として認めないとの話をしましたが
実際のところ拒否している理由が判然としないので、その保険会社を
責める訳にもいきません。一般的にこういったケースが発生した場合、
担当者としては正直、よく分からない理由で勝手に辞められて、ずっと
休業損害を支払わされるのは勘弁してほしいと思うことがあるかも
知れません。
通常は、退職原因を確認し、事故に起因したものであると判断できる
もの…
事故で治療期間中の退職(解雇)①
交通事故で負傷し会社を休んだ場合、休んだ穴埋めを会社の他の人が
することになります。最初のうちは ”焦らずゆっくり治療をしてください”
なんて優しい言葉をかけてもらうでしょう。
ところが入院が1ヶ月も2ヶ月も続きますと様相は変わります。
”復帰はいつになりますか?”と言われ始め、最後には退職勧奨を
受けることがあります。ヒドい会社ですと解雇だ!なんて…
事業主の保険証使用①
最近受任しました書類作成手続の事例。
以前は会社員等が加入する健康保険は法1条で業務外の事由による
疾病や負傷に対し保険給付を行うとありました。
(国保等はそういった記載は有りません)。
言い換えれば、業務中や通勤途上では健康保険を使うことは
原則出来ないと解釈することができます。
こういった場合、労災保険が適用出来るならそちらで救済
されるわけです。労災保険は労働者災害補償保険の略称で、
その名…
フロントガラス飛び石事故(その2)
小職が保険会社で現役の頃、契約者が走行中にはねた小石で、
後方走行中の車のフロントガラスを破損させた場合、契約者の
対物保険で支払いをしていた時期がありました。
既に、本来賠償義務がないのじゃないかとの議論がなされて
いたのですが、過去からの流れがあり、そう簡単にその流れを
変えることは出来ませんでした。
論理的には、損害賠償は過失責任なので小石をはねた走行を
過失と言えるか?不可抗力なのではない…
フロントガラス飛び石事故
つい最近までは、飛び石による損傷は車両保険を使用しても割引等級がすえおきでした。
今は1等級ダウン。ある契約で試算したら、6万円の保険料が9万5千円に!
フロントガラスの交換は12万円は下らないので3年間高い保険料を支払うと収支トントン!?
今は補修技術もよく左写真の損傷が右写真のとおり、分かりづらいほどにきれいになります。
…
交通事故と保険証(最終回)
このタイトルでは、そもそも交通事故では保険証を使えるの?と
いうポイントから、その背景や使用するメリット等々を説明して
きました。いまでも、国保・健保・労災を使用する時の第三者
行為届作成の際に、分かり易く説明をしておりますが、やはり
数字で説明すると理解が早いですね。
治療費が自由診療で200万円かかった場合
★『被害者の過失20%・休業損害と慰謝料合計で100万円』★
・賠償総額…
交通事故と保険証⑥
最近、診療報酬の不正請求で逮捕された医師の報道がありましたね。
定期的な通院があり、支払も保険会社が毎月ちゃんとしてくれる交通事故の
患者さんは有難いでしょう。ましてや、治療費は被害者の過失割合と関係なく
認められた請求額の全額が支払われるのですから、1点の単価は高いに
越したことはありません。
でも、被害に遭われた方はどうでしょう。事故の当事者として責任割合に
応じて相応の負担をしなければなりま…
交通事故と保険証⑤
保険証使用から少し脇道にそれますが、いわゆる ”むち打ち” のケガは
交通事故の対人賠償では一番多い部類だと思います。
後ろから追突され、首が鞭を打つように前後に動く症状を言うのですが
治療期間が長いケースが散見され、担当者を悩まします。
地方のある病院でのこと。治療期間が長い被害者の件でドクターと
面談する為、何個かあるうちの一つの診療室で待っている時のこと。
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