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労働者からの申告事案

 労働者が事業場における労働基準関係法令違反に関する事実を労働基準監督署に通告することを『申告』と言いますが、このほど北海道労働局が申告事案の概要について取りまとめ公表しました。申告件数は、平成25年以降、年間1,700件以上となっています。また、賃金不払が申告事 項の約8割を占め、これに解雇を加えると約9割を占めています。下記に事案を紹介します。
 
①監督指導事例 賃⾦不払 (建設業)

 業務中に起こした交通事故による社⽤⾞の修理費を労働者の同意なく退職⾦から控除し、全額⽀払わなかった。

 不払となっていた退職⾦の支払について、労働基準法第24条違反を是正勧告した。

 会社は、労働者に不払となっていた退職⾦全額を支払った。


②割増賃⾦不払 (廃棄物処理業)

管理職である労働者の時間外労働及び深夜(午後10時から午前 5時まで)労働について、法定の割増賃⾦を⽀払わ

なかった。

労働基準法上、労働時間・休日等の適用が除外される管理監督者に該当しないと判断し、 不払となっていた割増賃⾦

の⽀払について労働基準法第37条違反を是正勧告した。

会社は、労働者に不払となっていた割増賃⾦約460万円を支払った。

 

③退職証明不交付 (病院)

 退職した労働者が求めた使用期間等の証明について、遅滞なくそ の証明書を交付しなかった。

 退職証明書を交付しなかったことについて、労働基準法第22条違反を是正勧告した。

 会社は、退職証明書を労働者に交付した

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