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「不合理な格差」判決(昨日の最高裁)①

労働界では大注目の最判。判決内容は新聞等に譲りますが、今回はこの事件で思いついたことを書きます。

話は少し外れますが、ある百貨店の役員の話だったと思います。若い頃にお客様の苦情に接するのですが ”このお客様は何に怒っているのだろう?” って考えた

そうです。”いやいや、今目の前で何を言われているからそれでわかるでしょう” という声が聞こえてきそうですが、そうではないのです。苦情の言葉を発した

おおもとは何なのだろう?かと。つまり本質ですね!(皆さん経験ありませんか?お客さんの立場で発した自分の言葉と相手の受けとめが違ってイライラすること)

長沢運輸事件は定年後の再雇用に関する賃金格差ですが、本質は自分の価値についての原告の声(価値を低く見られた、低くされた)なのではないかと感じました。

表面的には事件は訴えられた内容で審理され結論が導き出されますが、今は深層心理と言いますか表に出てこないところの話です。同じ内容の仕事をしているのに

給与や処遇が大幅に落とされ、その結果自身のプライドを傷つけられ、貶められたと感じたのでしょうか。サラリーマンは誰もが通る道で、私の知る諸先輩方も

その苦悩と向かい合ってきたのかなぁ・・・と諸先輩方の顔が浮かびます。まだまだ続く年功序列・終身雇用のなかでは、最高裁の判断は妥当なものだろうと感じ

ました。決して人としての価値が低く評価されたわけではないのです。しかし過去の自分と現在・将来の自分と向き合うのには定年という制度は意義があるのかも

しれないですね。

 

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