飼い犬の損害賠償
先月大阪地裁で判決がありました訴訟。ランニング中に飛び出してきた犬を避けようとして転倒し右手首を骨折したとして、40代男性が飼い主の女性に約3,950万円の損害賠償を求め、約1,280万円の支払いを命じたものでした。女性は犬にひもを付けて散歩していましたが、別の飼い主が散歩させていた柴犬を見て突然走り出したため、ひもから手を離してしまい避けようとした男性が転倒し右手首を負傷、その後後遺障害が残ったというものです。女性には保険会社もついており、個人賠償責任保険に加入していた模様です。その中で、可動域制限による逸失利益や過失相殺が争点になったのでしょう。裁判官は「動物は予想できない行動をとり、人に損害を与えることもある。散歩させる際は飼い主はつないでおく義務がある」と判示しました。私も思い出しただけでも3件の飼い犬と車の接触事故を経験しました。当然、車の保険契約に基づいてです。忘れもしない土佐犬対車の衝突事故。犬が飛び出し車のフロントが軽いV字になってしまいました。有名なチャンピオン犬で100キロ超だったと記憶しています。事故形態にもよりますが、飛び出し事故の場合裁判官の見解と一緒で、「行動の予想が出来ないことや動物の俊敏性など」から、クルマの責任を否認することから入るのですが、命ある動物に対し一定の配慮が必要な場合もあります。事故種別としては物損事故なので慰謝料は通常無いと言われますが、そういった意味合いの補償をしたこともあります。動物の相手方が「人」か「車」かによって飼い主の感情が両極端に振れることがあります。被害者側でもそういった感情の振れ幅があります。特に車側はそのために保険に入っているという意識から強い主張をしないケースも多くあるでしょう。いずれにしましても、飼い主がしっかり管理していれば事故が起きる可能性は減りますから、こういったニュースをキッカケに気を付けてもらうことが大切ですね・・・。
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