2016年7月
「解雇」をめぐる訴訟・労働審判の特徴と解決金決定の判断要素
◆元裁判官の視点
従業員を解雇した場合、最終的には「労働審判」や「訴訟」に持ち込まれるケースがありますが、
裁判官は解雇事案をどのように見ているのでしょうか?
今年4月に開催された厚生労働省の会合(透明かつ公正な労働紛争解決システム等の在り方に
関する検討会)において、裁判官として36年の経験を持つ難波孝一氏(現在は弁護士)が
解雇事案の傾向等について語った内容が同省のホームページで公開されていま…
10月から社会保険の加入対象者が拡大
◆大企業のパート労働者にも適用へ
今年10月から、厚生年金保険・健康保険(社会保険)の加入対象者が広がります。
現在は、一般的に週30時間以上働く人が社会保険の加入対象となっていますが、
10月からは従業員501人以上の企業において週20時間以上働く人などにも
対象が拡大されます。
なお、平成31年以降は従業員500人以下の事業所…
逆向き駐車
免許証の更新で貰ってくる安全運転の教則本。眺めていますとなかなか面白いもので
ちょっとした一般常識本と言えるかもしれません。
最近めっきり増えて気になる逆向き駐車。それについて何か記載がないかと探しましたが
見当たりませんでした。
じゃぁ、違反にならないのかと言えばそうではなく反則切符を切られるようです。その論拠と
なりそうな記載がありました。ただ、その前に左側通行のわが国ではそもそも反対向きは
…
自転車の保険取組み徐々に
テレビや新聞などで事故の報道がされるようになり、以前から比べると
だいぶ周知されてきた感がある日常の賠償責任保険。
自転車に限って申し上げると、今年4月に大阪府で『自転車利用者は
保険に加入しなければならない』という自転車条例が施行されました。
罰則の無い義務化ですが、兵庫県に続いて全国で2番目だそうです。
自転車条例は、努力義務で言えば全国でも東京・埼玉・京都・愛媛など
で既に制定されていますが…
対物賠償保険高額判例
いまから8年前の首都高5号線で起きた事故の判決が今週出ました。
法定速度を20キロ~30キロオーバーでカーブに進入し横転・炎上
した事故です。被告会社及び運転者へ32億円の支払いを命じる判決
です。火災の影響が大きく首都高の修復に長期間かかったことが思い
出されます。加入している共済から10億円程の支払いを受けるよう
ですが、その差額については???
ところで、この事故をキッカケに(間違っていたら…
自動ブレーキ事故
昨年の12月以降国内で2件発生しているそうです。
新聞記事を読むと、前方の車に近づき過ぎて警報音が鳴ったのでブレーキを
踏んだが間に合わなかったという件と前方車に気づきながらも自動ブレーキが
作動するだろうと思いギリギリまでブレーキ操作をしなかった件だそうです。
なんか気持ちが分かる気がします。自分にとって目新しい装備を最大限利用
したくなるのでしょうから・・・・
全体の登録台数の割合からすれば、…
最高裁判決(業務災害認定)
昨日最高裁第二小法廷で判決がありました。
会社の歓送迎会後に、業務(残業)の為会社に戻る途中自動車事故で
労働者が死亡したという事故です(飲酒はありません)。判決は
遺族補償給付の支給を決定するものでした。2010年から約6年と
裁判の長さを改めて感じさせられるものですが、こうまでしないと
支給決定にならなかったのも違う一面で気の毒な気がしました。
運動競技会や宴会、その他の行事は一…
求人票への虚偽記載
先日、事業者がハローワークに出す求人票に虚偽記載があったとして
ある事業所が警視庁に刑事告訴されたというニュースが取り上げられて
いました。この事件は労働者が自宅へ帰宅中にバイク事故で亡くなられた
こともあって刑事告訴となったようです。
それにしても、この求人票の件はいままでも記載内容が実際の内容と
違うという話はよく聞きました。労働者によって労働基準監督署や
ハローワークに相談される方、我慢し就…
年金受給資格期間の緩和!?
皆さんご存知の通り年金を受け取る権利(受給資格期間)は原則、
厚生年金と国民年金の加入期間が25年以上必要です。この25年は
消費税率が10%に引き上げられた場合、受給資格期間が10年に短縮
される予定でした。しかし、ご承知の通り10%への引き上げは先送りされ
ましたから、それにより10年の受給資格期間短縮も先送りとなったわけです。
ところが、先日のニュースで政府は、他の社会保障充実策に先行して、…